JUN CORPORATION gas injection news ガス・水・球の比較 

【ガス・水・球の比較】のページ
 欧州から広まっているウォーターアシストの文献ではガスアシストより優れるという見解があり、冷却時間が速いとか肉厚を薄くできるとかであるが、あまりに技術水準の低い比較が出回っているので、独自に比較してみることにした。

 金属配管部品の樹脂化は避けては通れない世界規模のニーズであり、この達成に必要なら、弊社はその製法にこだわらない。欧州においてよいとされるならウォーターアシスト(独バッテンフェルド製)を日本で初めて量産機として導入した。弊社が得意とする金型内可視化によりガスアシストとの比較を実施したところ、沸騰しボイドが発生するなど…課題が多く、改めてガスアシストで開発する道を選んだ。

 また、球アシスト製法においても、その発案に筆者は関わっており基本構造を構築した。その後、量産技術を作り上げた方々には敬意を表する。

 それぞれの製法における高水準の技術を有する企業はそれぞれ1社しか存在しない。彼らとの意見交換も交えた経緯から失礼のない比較としたい。この各メーカーの開発スピードは非常に早く、筆者のある段階の勝手な見解であり、間違いがあればご指摘いただければ幸いです。

【通常1本タイプ、同径、汎用樹脂】

 高技術水準のメーカーで比較した場合の製品のレベルはほぼ互角と思われる。
 限定した形状、分岐がない〇形状のパイプの場合を想定すると、最もBESTなのは球アシスト製法である。

GIT
ガスアシスト成形(AGI)
WIT
水アシスト成形(aqua)
PIT
球アシスト成形(RFM)

最大長さ
(互角)
2,000mm
(弊社実績)
3,000mm
(欧州資料)
2,000mm
(開発者情報)

最大太さ
(互角)
φ40mm相当
(弊社実績)
φ30mm
(欧州資料)
φ34mm
(開発者情報)

最小肉厚
(互角)
1mm
(弊社実績)
3mm
(欧州資料)
1mm
(開発者情報)

内壁面粗さ
(互角)

空洞内径
の維持

成形サイクル
(肉厚同レベルの場合)

樹脂充填途中からガス注入可能

樹脂充填~注入口固化後~注入

球のインサート成形タイムロス

リブ・フランジ
構造

初期投資 窒素ガス発生装置
コントロール装置
約1,000万円
日本製
水圧縮装置
水コントロール装置
約2,000万
ドイツ製
窒素ガス発生装置
コントロール装置
約1,000万円
日本製

媒体の
ランニングコスト
大気中から窒素ガスを分離し加圧するので0円
さらに使用後は大気中に開放。環境に問題はない
水は水道代が必要、水を圧縮するために窒素ガス購入
使用後は濾過装置など水質を改善して放流。環境対策要
大気中から窒素ガスを分離し加圧するので0円
さらに使用後は大気中に開放。環境に問題はない

金型 一般の成形と同様の鋼材使用

製品の配置には特にこだわらない
錆対策のためステンレス鋼など
高価な鋼材を使用
下から上へ流動するよう配置
型開時に高温の水蒸気を噴射するため人や周辺機器に配慮が必要
一般の成形と同様の鋼材使用

球を固定する程度の考慮必要

媒体の注入口 ガス注入口は簡単な構造でよい 専用の注入口を購入200万
油圧ユニットなど周辺設備も必要
ガス注入・球固定はスライド構造
自動可するには若干のコスト要

   水が安く、ガスが高いという欧州の事情とは、日本では異なり、初期導入コストもランニングコストも金型コストもダントツで
   水アシストは不利な状況である。しかしながら、実績がモノを言う業界において、欧州で採用されている点は見逃せない。



【ガラス含有樹脂(PA)などの場合】

内壁面
ゴツゴツしているが
なめらか

ガサガサしている
白い粉状のものが存在する

一見一番きれいに見える
表面は若干ガサガサしている
ガラス繊維の
露出(PA-GF)
ガラス繊維は倒れこんで、樹脂に包まれているためガラス繊維の露出は無い ガラス繊維が露出していて欠落の可能性がある ガラス繊維が若干露出していて欠落の可能性はゼロではない




【分岐配管の場合】

 さて、ここからは球アシスト製法が圧倒的に不利になる。


分岐の形成



不可能ではないが
肉厚の平均化は極めて困難




【断面形状の変化の場合】


 樹脂化する上で最も期待される点である、径を太くする、細くする、楕円にする、三角にするなど断面形状の変化

断面形状の
中空形状

          ◎
ガスは密度が低く圧縮性であるため外形に依存した形状で空洞を形成する。
断面形状の変化を追随するには最適

         ◎
水は非圧縮性であり外形の形状に依存せず円形状になりやすい。
また、沸騰し水蒸気になるため、ボイドを発生しやすいく対策できるかは不明。欧州の製品にはボイドあり
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【採用事例】


 採用事例を紹介します。2014年日本国内で出そろいました。ついに自動車にも採用され今後に期待・・・!

TOTO トイレ手洗い金具
製造元 ジュンコーポレイション
(1999年)



ジーシー 歯科医療機器パイプ
製造元 ジュンコーポレイション
(2011年頃)



アバルト124スパイダー冷却水パイプ
製造元 ジュンコーポレイション
(2016年)

レクサスNX 冷却水パイプ
製造元 豊田合成
(2014年)

ヤマハ オートバイ
製造元 RP東プラ
2010年頃)